![]() 統合失調症を治療するため及び薬物渇望を低減するためのシステイン及びシスチンプロドラッグ
专利摘要:
本発明は、統合失調症及び薬物嗜癖の治療ための下記の式で示されるシステインプロドラッグ或いは前記プロドラッグのシスチン二量体を提供する。本発明は、更に、プロドラッグを含有する医薬組成物、並びに統合失調症及び薬物嗜癖の治療ためのプロドラッグ及び組成物の使用方法を包含する。 公开号:JP2011514324A 申请号:JP2010546090 申请日:2009-02-09 公开日:2011-05-06 发明作者:イン、ウェンユアン;クック、ジェイムズ、エム;セカンド ジョンソン、エドワード、マール、ザ;ベイカー、デイヴィッド、エイ 申请人:マーケット ユニバーシティー;ユニバーシティー オブ ウィスコンシン−ミルウォーキー リサーチ ファンデーション; IPC主号:C07K5-062
专利说明:
[0001] (関連出願の相互参照) 本出願は、米国仮出願第61/026,874号(2008年2月7日出願)の利益を請求し、その全体は、全ての目的において参照として本明細書に組み込まれる。] [0002] 本発明は、一般に統合失調症及び薬物嗜癖の治療に関する。より詳細には、本発明は、統合失調症に治療において抗精神病治療薬として有用なシステイン及びシスチンプロドラッグを対象とする。同様に、対応するプロドラッグは、薬物嗜癖者において薬物渇望を低減するために適用することができる。] 背景技術 [0003] 統合失調症は、世界の人口の1%が罹患している衰弱性障害である。統合失調症を治療する有効な治療薬の開発は、基礎となる病態生理の特徴決定の進歩に依存している。クロルプロマジン及び他のフェノチアジンは、統合失調症の治療に有用な第一世代の抗精神病薬(「典型的な抗精神病薬」と呼ばれる)と考慮される。しかし、フェノチアジンの抗神経病効能は、実は偶発的に発見された。これらの薬剤は、最初はそれらの抗ヒスタミン作動性のために使用され、後に手術の際のそれらの潜在的な麻酔効果のために使用された。Hamon及び同僚は、フェノチアジンの使用を精神病患者へと拡大し、直ぐにこれらの化合物の抗精神病特性を明らかにし、その後間もなく、ドーパミンレセプターブロックの薬理学的特性がクロロプロマジン(トラジン)の抗精神病作用に関連することを明らかにした。このことは、ハロペリドール(ハルドール)を含む追加的なドーパミンレセプターアンタゴニストの開発をもたらした。ほぼ50年間、ドーパミンアンタゴニストは、これらの薬剤がパーキンソン病様運動障害から生機能不全までの範囲の重篤な副作用を誘発するにもかかわらず、統合失調症の標準的な治療であり、統合失調症の陽性症状の治療においてのみ有効である。] [0004] 1970年代には、クロザピンが導入された第一「非定型精神病薬」又は第二世代の抗精神病剤となった。臨床試験は、クロザピンが第一世代の化合物に対してより少ない運動副作用を生じ、陽性及び陰性症状に対して改善された効能を示すことを示した。しかし、クロザピンは、患者が日常的に高価な血液モニタリングを受けることを必要とする潜在的に致死的な副作用である重篤な顆粒球減少症を生じる可能性のために、短期間市場から回収された。その結果、クロザピンは、治療耐性統合失調症にのみ承認されている。ドーパミンレセプターアンタゴニストでもそうであるが、クロザピン作用の治療部位は、セロトニンレセプターのブロックを伴うと考えられる。このことは、クロザピンの安全性プロフィールを改善する目的で、1990年代に他のセロトニンレセプターアンタゴニストの生成をもたらした。] [0005] 新規抗精神病薬の成長の可能性は、1994年のリスペリドンの導入後に示され、2年以内に、医師により書かれた多数の処方箋において、リスペリドンはハロペリドールを上回った。一般に、より新しい第二世代抗精神病薬も、クロザピンにより生じる好ましい効能プロフィールを示すと想定されたが、臨床データは不明瞭であった。その結果、この想定を検査するために、NIHは、最近、大規模で長期の高価な臨床試験に資金を提供した。介入効果についての抗精神病薬の臨床試験(Clinical Antipsychotic Trials of Intervention Effectiveness)(CATIE)の結果が最近発表され、より新しい第二世代化合物には利益がないことを示している。具体的には、第一及び第二世代の薬剤は、重篤な運動副作用の発生において差は無く、第二世代作用物質が第一世代抗精神病薬よりも効果的であることも見出されなかった。CATIE試験において、患者の74%が、部分的には治療レジメンの効能の欠如及び不耐性に起因して、18か月の試験が完了する前に指定された治療を中止した。] [0006] 前記から理解できるように、新規抗精神病剤の緊急の必要性及び相当な市場の可能性が存在する。当然のことながら、有効な抗精神病剤の開発は、神経障害の基礎をなす病態生理を十分に理解することによって促進される。] 発明が解決しようとする課題 [0007] 本発明は、統合失調症に治療において抗精神病治療薬として有用なシステイン及びシスチンプロドラッグを提供することを目的とする。] 課題を解決するための手段 [0008] 本発明は、本発明者たちが抗精神病薬及び嗜癖低減剤として有用性のあるシステイン及びシスチンのプロドラッグの同定に成功したことに基づいている。したがって、本発明は、下記構造:] [0009] ] [0010] 〔ここで、R1及びR2は、OH、=O又は分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルコキシル基から独立して選択されるが、但し、=Oが選択される場合、形成されたカルボニル基に隣接する窒素原子は、Hを有し、単一結合は、隣接する窒素を前記カルボニル基に結合し;R3は、H、分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルキル、ニトロベンゼンスルホニル、トリチル、アリールチオ、アリール、アルキルチオ、アシル、ベンゾイル、チオアシル、チオベンゾイル又はベンジル基であり;そしてR4は、天然L−アミノ酸のcys、gly、phe、pro、val、ser、arg、asp、asn、glu、gln、ala、his、ile、leu、lys、met、thr、trp、tyr又はそれらのD−異性体の側鎖基から選択されるが、ただし、R4が天然L−アミノ酸のglyの側鎖基である場合、R1及びR2は、両方とも=Oと選択されることはない〕を有するシステインプロドラッグを提供するか、或いは下記構造:] [0011] ] [0012] 〔ここで、R1、R2、R5及びR6は、OH、=O又は分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルコキシル基から独立して選択されるが、但し、=Oが選択される場合、形成されたカルボニル基に隣接する窒素原子は、Hを有し、単一結合は、隣接する窒素を前記カルボニル基に結合し;R4及びR7は、天然L−アミノ酸のcys、gly、phe、pro、val、ser、arg、asp、asn、glu、gln、ala、his、ile、leu、lys、met、thr、trp、tyr又はそれらのD−異性体の側鎖基から独立して選択されるが、但し、R4及びR7が両方とも天然L−アミノ酸のglyの側鎖基である場合、R1、R2、R5及びR6は、全て=Oと選択されることはない〕を有する前記プロドラッグのシスチン二量体を提供する。] [0013] 特定の好ましい実施態様において、本発明のシステインプロドラッグは、下記構造:] [0014] ] [0015] を有する。] [0016] システインプロドラッグは、代替的には、シスチン二量体の形態で提供されうる。本発明の特定の好ましいシスチン二量体は、下記構造(下記構造を有するシスチン二量体の形態):] [0017] ] [0018] を有する。] [0019] 本発明は、同一のR4及びR7基を有するか、あるいは混合又は非同一R4及びR7基を有するシスチン二量体の合成のための合成経路を提供する。] [0020] 本発明の特定のシステインプロドラッグ又はシスチン二量体において、少なくとも1つのR4及びR7基はcysであり、反応性の部分は、分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルキル、ニトロベンゼンスルホニル、トリチル、アリールチオ、アリール、アルキルチオ、アシル、ベンゾイル、チオアシル、チオベンゾイル又はベンジル基で更に保護されている。] [0021] 別の態様において、本発明は統合失調症を被験者において低減する方法を提供する。そのような方法は、本発明のシステインプロドラッグ又はそのシスチン二量体の有効量を被験者に投与する工程を含み、それにより統合失調症が被験者において低減される。投与は、好ましくは経口送達により達成される。] [0022] なお別の態様において、本発明は薬物渇望を被験者において低減する方法を提供する。そのような方法は、本発明のシステインプロドラッグ又はそのシスチン二量体の有効量を投被験者に与する工程を含み、それにより薬物渇望が被験者において低減される。ここでも、投与は好ましくは経口経路を介する。] [0023] 当然のことながら、本発明は、本発明のシステインプロドラッグ又はシスチン二量体を少なくとも1つの薬学的に許容される担体と組み合わせて含む医薬組成物を包含する。本発明は、更に、統合失調症及び/又は薬物渇望を被験者において低減するためのそのような医薬組成物の製造方法を考慮する。] [0024] 本発明のさらなる態様は、下記構造] [0025] ] [0026] を有する保護システイン類似体又は下記構造:] [0027] ] [0028] を有する保護システイン類似体のシスチン二量体を包含し、 ここでR1〜R6は、分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルキル、フェニル又はベンジル基から独立して選択される。] [0029] 好ましくは、本発明の保護システイン類似体は、下記構造([化7])を有する。] [0030] ] [0031] あるいは、保護システイン類似体は、対応するシスチン二量体の形態で提供されうる。特定の好ましいシスチン二量体は、下記構造([化8])を有する。] [0032] ] [0033] 保護システイン類似体に関連して、本発明は、本発明の保護システイン類似体又はそのシスチン二量体の有効量を被験者に投与し、それによって統合失調症を前記被験者において低減する、統合失調症を被験者において低減する方法を更に提供する。投与は、好ましくは経口経路を介する。] [0034] 本発明は、また、本明細書において記載されている又は請求されているいずれか1つの構造を有する保護システイン類似体又はそのシスチン二量体を対象とする。そのような類似体は、被験者において統合失調症を低減するか又は薬物渇望若しくは薬物使用を低減する方法であって、保護システイン類似体又はシスチン二量体の有効量を被験者に投与することを含む方法において有用である。] [0035] 本発明は、更に、保護類似体又はその二量体を薬学的に許容される担体と組み合わせて含有する医薬組成物を包含する。被験者において統合失調症を治療するか又は薬物渇望を低減するような医薬組成物を配合/製造する方法も、本発明の範囲内である。] [0036] 本発明の他の目的、特徴及び利点は、明細書、請求項及び図面を検討した後で明白となる。] 発明の効果 [0037] 本発明によれば、統合失調症に治療において抗精神病治療薬として有用なシステイン及びシスチンプロドラッグ類を使用することで、被験者において統合失調症を治療若しくは低減するか、又は、薬物渇望若しくは薬物使用を低減することができる。] 図面の簡単な説明 [0038] 多様な天然L−アミノ酸及びそれらのD−異性体に基づいたジケトピペラジン標的を表す。 モノマー並びにその二量体プロドラッグ及び前駆体の一般式を示す。 多様な保護システイン類似体の一般式を提示する。 PCPで処置したラット(0〜2.0mg/kg、N=9〜60匹/群)において、軽度の聴覚刺激(バックグラウンドから2〜16dB超)に先行されたときの大音量の聴覚刺激(バックグラウンドから50dB超)により誘発された驚愕反応の阻害率を示す。*対応する前パルス強度での他の全ての群、FisherLSDp<.05。 経口(po)投与した(左)又はシステインプロドラッグ作用の治療部位と思われる前頭連合野(Intra-PFC、SC)に直接的に投与した(右)フェンシクリンジンにより生じた感覚運動通門欠損に対するN−アセチルシステインの影響を表示する。*対応する前パルス強度での全てのPCPのみの群、Fisher LSD p<.05。 ラットにおける感覚運動通門のPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム1の例示化合の効能を示す。*対応する前パルス強度での全てのPCPのみの群、+NAC30群、Fisher LSD p<.05。 ラットにおける感覚運動通門のPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム2の例示化合の効能を示す。*対応する前パルス強度での全てのPCPのみの群、+NAC30群、Fisher LSD p<.0。 ラットにおける感覚運動通門のPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム3の例示化合の効能を示す。*対応する前パルス強度での全てのPCPのみの群、+NAC30群、Fisher LSD p<.0。 ラットにおける感覚運動通門のPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム4の例示化合の効能を示す。*対応する前パルス強度での全てのPCPのみの群、+NAC30群、Fisher LSD p<.0。 ラットにおける感覚運動通門のPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム5の化合の効能を示す。*対応する前パルス強度での全てのPCPのみの群、+NAC30群、Fisher LSD p<.0。 N−アセチルシステイン(IP)が、30及び60mg/kgの用量でコカイン誘導復元における有意な低減を生じるのに有効であることを示す、棒グラフを提示する。 N−アセチルシステインが経口的に与えられたとき有効性が低いことを示す棒グラフを表す。更に、1mg/kgの化合物5a−D(スキーム1)の投与は、コカイン誘導復元をブロックするのに十分であり、この効果は30mg/kgのNACと同等であった。] [0039] 本発明の物質及び方法が記載される前に、本発明は、記載される特定の方法論、プロトコール、物質及び試薬に限定されず、これらは変わることができることが理解される。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施態様を記載する目的のみであり、添付の請求項によってのみ制限される本発明の範囲を制限することを意図しないことが理解されるべきである。] [0040] 本明細書及び添付の請求項で使用されるように、単数形「a」、「an」及び「the」は、特に文脈から明白に示されない限り、複数の参照を含むことに注意しなければならない。同様に、用語「1つ」、「1つ以上」及び「少なくとも1つ」は、本明細書において、交換可能に使用できる。用語「含む」、「含まれる」及び「有する」は交換可能に使用できることにも注意するべきである。] [0041] 特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、発明が属する当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものに類似又は同等のあらゆる方法及び物質を、本発明の実施又は試験に使用することができるが、ここでは、好ましい方法及び物質が記載されている。本明細書に特に記述されている全ての出版物及び特許は、本発明に関連して使用されうる出版物に報告されている化学薬品、細胞株、ベクター、動物、器具、統計分析及び方法論の記載及び開示を含む全ての目的において、参照として組み込まれる。本明細書に引用される全ての参考文献は、当業者のレベルを示すものとして受け取られる。本明細書において、先願発明によるそのような開示に先行して本発明には権利がないことを容認していると考慮されるものは何もない。] [0042] 本明細書で使用されるとき、用語「低級アルキル基」は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖又は環状アルキル基を示す。これらには、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、3−ヘキシル基、2−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が含まれる。こられのうち、メチル基、エチル基などが好ましい。] [0043] 本明細書で使用されるとき、用語「アリール基」は、フェニル基、インデニル基、ナフチル基及びフルオレニル基のような、5〜12個の炭素原子から構成される単環式又は二環式の芳香族置換基を示す。これらのうち、フェニル基が好ましい。用語「アリールチオ基」は、5〜12個の炭素原子から構成され、更にチオ部分を含む、単環式又は二環式の芳香族置換基を示す。] [0044] 本明細書で使用されるとき、用語「アルキルチオ基」は、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、シクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基、シクロペンチルチオ基及びシクロブチルチオ基のような、1〜12個の炭素原子、好ましくは1〜5個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖又は環状アルキル基を有するアルキルチオ基を示す。] [0045] 本明細書で使用されるとき、用語「アシル基」は、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトニル基、イソクロトニル基、ベンゾイル基及びナフトイル基のような、ホルミル基、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖若しくは環状アルキル基を有するアシル基、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖若しくは環状アルケニル基を有するアシル基、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖若しくは環状アルキルニル基を有するアシル基又は置換されていてもよいアリール基を有するアシル基を示す。複素環を有するアシル基も使用することができ、例えば、フラニルカルボニル基、チエニルカルボニル基、イソオキサゾリルカルボニル基及びチアゾリルカルボニル基である。] [0046] 本明細書で使用されるとき、用語「チオアシル基」は、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトニル基、イソクロトニル基、ベンゾイル基及びナフトイル基のような、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖若しくは環状アルキル基を有するチオアシル基、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖若しくは環状アルケニル基を有するチオアシル基、1〜6個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖若しくは環状アルキルニル基を有するチオアシル基又は置換されていてもよいアリール基を有するチオアシル基を示す。チオアシル基は複素環に組み込まれていることができ、例えば、チエニルカルボニル基及びチアゾリルカルボニル基である。] [0047] 用語「アミノ酸」は、アミノ基を含有する有機酸を意味する。この用語には、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、グリシン、セリン、トレオニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、ヒスチジン、リシン、アルギニン、アスパラギン酸及びグルタミン酸のような、天然に生じるアミノ酸(「天然アミノ酸」)が含まれる。アミノ酸は、純粋なL若しくはD異性体又はL及びD異性体の混合物であることができる。] [0048] 「プロドラッグ」は、開裂基を有し、生理学的条件下、インビボで薬学的に活性な化合物になる、本発明の化合物のモノマー及び二量体を含む化合物を意味する。] [0049] 「被験者」はヒトを含む。用語「ヒト」、「患者」及び「被験者」は、本明細書において交換可能に使用される。] [0050] 「治療有効量」は、疾患又は障害を治療するために被験者に投与する場合、そのような疾患又は障害の治療を行うのに十分である化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患又は障害及びその重篤度、並びに治療される被験者の年齢、体重などに応じて変更することができる。] [0051] 任意の疾患を「治療する」又はその「治療」は、一つの実施態様において、疾患又は障害を改善する(すなわち、疾患又はその少なくとも1つの臨床症状の進展を阻止する又は低減する)ことを意味する。別の実施態様において、「治療する」又は「治療」は、被験者により認識されえない少なくとも1つの身体的パラメーターを改善することを意味する。なお別の実施態様において、「治療する」又は「治療」は、身体的(例えば、認識される症状の安定化)、生理学的(例えば、身体的パラメーターの安定化)又はその両方において、疾患又は障害を調節することを意味する。なお別の実施態様において、「治療する」又は「治療」は、疾患若しくは症状の発症を遅延すること又はそれを防止さえすることを意味する。] [0052] 本発明者たちは、最近、統合失調症の基礎をなす病因に寄与すると思われる極めて新規の細胞プロセスとして、シスチン−グルタミン酸アンチポーターを同定した。重要なことは、本発明者たちは、統合失調症の前臨床フェンシクリンジンモデルにおいて、シスチン−グルタミン酸アンチポーターの活性を増加し、認知欠損及び引きこもりをブロックするために使用される、システインプロドラッグを示す最初のデータセットを収集した。現行の治療薬と異なり、システインプロドラッグは、部分的には、疾患の基礎をなす病因を逆転することによって、抗精神病特性を発揮すると思われる。] [0053] 薬理学的効果について1つの理論又は機構が本明細書において適用されることはないが、システインプロドラッグは、統合失調症患者において観察されるグルタミン酸レセプターへのシグナル伝達の減少及びグルタチオンレベルの減少を回復すると思われる。グルタチオンレベルの激減は、酸化ストレスの増加、並びにシスチン−グルタミン酸アンチポーター活性、グルタミン酸神経伝達、シナプス結合及び遺伝子発現の損傷をもたらす可能性があり、これらは全て統合失調症において観察される。] [0054] 関連する事項として、本発明者たちの所見により明らかになったように、シスチン−グルタミン酸アンチポーター活性の損傷及びグルタミン酸神経伝達の欠陥は、薬物の非制御使用、すなわち薬物嗜癖の問題に影響を与える。非制御薬物使用及び再発に対する高まった感受性は、娯楽的なものから強迫傾向への薬物消費の移行に寄与する嗜癖の決定的な特徴である。薬物乱用に反応して皮質線条体系経路内において増大された興奮性神経伝達によりもたらされる長期可塑性が、嗜癖に関与している。渇望誘導刺激に暴露されているヒトコカイン乱用者は、眼窩及び前頭連合野を含む皮質領に由来し、腹側線条体へ突出している興奮性回路の増加した活性を示し、更に、皮質線条体経路の活性化の程度は、ヒトにおける渇望と相関する。] [0055] 前臨床データは、皮質線条体経路の活性化をもたらす薬剤誘導可塑性の存在も示す。これらの回路の活性化は、側坐核における細胞外グルタミン酸の増大及びイオンチャンネル型グルタミン酸レセプターの刺激をもたらし、これらは両方ともコカイン感作復元に必要である。更に、前頭連合野の背内側は、被験者が、復元パラダイムの脈略を使用し、電気フットショックに反応した薬物対合図(drug-paired cue)に暴露されたとき、再発の前診療モデルにおいて薬物探索に必要であることが示された。その結果、シナプスグルタミン酸を調節することができる細胞機構の同定は、嗜癖の治療における標的を表す。] [0056] 側坐核における興奮性神経伝達の増加は、部分的には、シスチン−グルタミン酸アンチポーター活性の減少によって生じうる。本発明者たちにより収集された最近のデータは、これらのアンチポーターにより放出されたグルタミン酸は、II型又は2/3代謝型グルタミン酸レセプター(mGluR)に内在性の持続性刺激を提供し、それによってシナプスグルタミン酸及びドーパミン放出を調節する。したがって、変更されたグルタミン酸シグナル伝達は、シスチン−グルタミン酸交換の減少の結果として生じうる。コカインの反復投与は、シスチン−グルタミン酸交換の活性を鈍くすることが示されており、このことは、II型mGluR自己調節の減少及び側坐核における興奮性神経伝達の増加を含む一連の事象に寄与すると思われる。] [0057] N−アセチルシステイン(「NAC」)のようなシステインプロドラッグは、細胞外シスチンレベルを明らかに上昇させてシスチン−グルタミン酸交換を促進し、それによってシスチン濃度の急勾配を作り出すために使用される。前臨床研究は、N−アセチルシステインが齧歯類において強迫性薬剤探索をブロックするのに有効であることを示した。更に、現存の臨床データも、NACを摂取しているコカイン乱用者においてコカイン使用及びコカイン渇望の低減を示す。残念ながら、シスチン−グルタミン酸交換を標的にする完全な臨床効能は、広範囲な初回通過代謝及び血液脳関門を通るこの薬剤の限定された受動輸送に起因して、NACを利用する場合には実現することができない。本明細書に記載され、請求されるプロドラッグは、肝臓により有意に排除されず、血液脳関門を容易に通過する。システインは、シスチンの還元形態であり、インビボにおいて容易に酸化されてシスチンになり、したがって、システイン又はシスチンのいずれかが増加することは、シスチン−グルタミン酸交換が増加することであると考えられる。] [0058] システインプロドラッグNACは、以前はヒト被験者において好ましい安全/耐性プロフィールを有することが示されていた。事実、NACは、他の適応症のために(例えば、粘液溶解薬、アセトアミノフェン毒性として)及び重篤な副作用を起こすことなく実験的治療(HIV、癌)としてヒトにおいて数十年の間使用されてきた。しかし、NACは、薬剤の有用性を制限し、かつ代謝副産物の蓄積による副作用の機会を潜在的に増加する高用量の使用が必要となる、広範囲な初回通過代謝を受ける。本明細書に現在開示され、請求されている化学実体は、初回通過代謝の問題を実質的に回避し、したがって、従来のシステインプロドラッグと比較して増加した効能を示すように設計されている。] [0059] [化9]は、ジケトピペラジン標的の合成を示すスキーム1である。] [0060] ] [0061] a)Pastuszak,J.J.;Chimiak,A.:ペプチド合成におけるチオール保護としてのtert−ブチル基(tert-Butyl Group as Thiol Protection in Peptide Synthesis)、有機化学ジャーナル(J. Org. Chem.)、46、1868−1873(1981) b)Sakakibara,S,;Tani,H.ポリシステインの合成(Synthesis of Polycystein)、日本化学会公報(Bull. Chem. Soc. (Japan))、29、85−88(1956) c)Zervas,L,;Photaki,I.システイン及びシスチンペプチド.I.システインの新規S保護基(On Cystein and Cystine Peptides. I. New S-Protecting Groups for Cysteine)、米国化学会ジャーナル(J. Am. Chem. Soc.)、84、3887−3897(1962) d)Zhao,S.;Liao,X.;Wang,T.;Flippen−Anderson,J.;Cook,J.M.;エナンチオ特異的でステレオ特異的な環A酸素化サルパギンインドールアルカロイド(+)−マジュビニン、(+)−10−メトキシアフィニシン及び(+)−Na−メチルルパギンの総合成、並びにアルストニアビスインドールアルカロイドマクラルストニジンの総合成(The Enantiospecific, Stereospecific Total Synthesis of the Ring-A oxygenated Sarpagine Indole Alkaloids(+)-Majvinine, (+)-10-Methoxyaffinisine, and (+)-Na-Methylsarpagine, and Well as the Total SDyntheses of the Alstonia Bisindole Alkaloid Macralstonidine)、有機化学ジャーナル(j. Org. Chem.)、68、6279−6295(2003)] [0062] 本発明のシステインプロドラッグを提供する好ましい合成経路をここに記載する。スキーム1は、先導ジケトピペラジン標的4及び5の合成を表す。用いられる化学は、シェルコップキラル補助剤化学に基づき、キログラムの規模で収量を提供する。システインにおけるチオール(−SH基)部分の保護は、シェルコップキラル補助剤の形成及び他の環化反応の防止を確実にするために必要である。チオール保護は、tert−ブチルアルコール(塩酸の存在下)、フェニルスルフェニルクロリド又はトリフェニルメチルクロリド(トリチルクロリド)を使用して達成される。チオール保護システインは、所望のアミノ酸のエチルエステル(メチルエステルを使用することもできる)を使用して、2を介して変換され、分子内環化を受けてプロドラッグ3を生成する。チオール基の脱保護は、先導ジケトピペラジン標的4を生成する。] [0063] 図1に表されているものは、天然に生じるL−アミノ酸及びそのD−異性体を使用して作製することができる例示的な化合物である。標的4のカルボキシル基のアルキル化は、別のプロドラッグ5を生成する(スキーム1)。更に、加水分解を介した5のカルボキシル基の脱アルキル化は、プロドラッグ6a及び6b、最終的には4をもたらす。] 図1 [0064] 対称シスチンプロドラッグの合成は、好ましくは、スキーム2に示されているように、a)フェニルスルフェニル保護チオールでは、触媒量のメルカプトエタノールを用いてエタノールにおいて又はb)トリフェニルメタン保護チオールでは、触媒量のヨウ素を使用してピリジンにおいてチオール脱保護工程を実施することによって達成される。しかし、遊離チオールジケトピペラジンを使用して、エタノール中、触媒量のヨウ素の存在下で対称シスチンプロドラッグを生成することができる。例示的なシスチンプロドラッグであるシステイン/グリシン二量体が、スキーム2において更に表されている。] [0065] [化10]は、モノマーのカップリングによる対称ジスルフィドの形成を示すスキーム2である。] [0066] ] [0067] ヘテロ(非対称)ジスルフィド二量体の合成は、好ましくは、スキーム3において示されているように1−クロロベンゾトリアゾールによる1ポット反応を使用して達成される。代替的な方法は、等モル量の任意の2つのトリフェニルメタン保護チオールシステインプロドラッグの存在下で触媒量のヨウ素を使用することを伴う。所望の標的は、簡単なカラムクロマトグラフィーを使用して分離及び精製することができる。] [0068] [化11]は、非対称ジスルフィドの合成を示すスキーム3である。] [0069] ] [0070] a)Hunter,R.,Caira,M;Stellenboom,N.:1−クロロベンゾトリアゾールを使用する非対称ジスルフィドの安価な1ポット合成(Inexpensive, One-Pot Synthesis of Unsymmetrical Disulfides Using 1-Chlorobenzotriazole)、有機化学ジャーナル(J. Org. Chem.)、71、8268−8271(2006)] [0071] 非対称ジスルフィドは、上記に記載された化学によりもたらされる任意の2つのスルフィドリガンドから合成することができる。したがって、本発明は、本明細書に記載される任意の2つのスルフィドモノマーの組み合わせから合成される対称及び非対称ジスルフィド二量体を包含する。] [0072] 本発明のプロドラッグを合成する本発明の方法は、a)同じ合成経路がモノマーと二量体(システイン及びシスチンプロドラッグ)の両方をもたらすこと;b)チオール基の保護が副(環化)反応を防止すること;c)初期モノマー合成が複数の官能基に関わる問題を排除すること;d)望ましくない分子内及び分子間副反応の発生が減少すること;並びにe)記載された経路が追加のアミノ酸を組み込むために容易に拡大できることが含まれるが、これらに限定されない多くの利点を以前の経路に対して有する。] [0073] 本発明の特に好ましいシステインモノマー(プロドラッグ)は、図1において肉太で下線を付けて示されている。これらの化合物は、分配係数(バリン、プロリン)、能動輸送(フェニルアラニン、プロリン)又は分解生成物(システイン、グリシン)において利点があるので好ましい。ジケトピペラジン部分から合成された全ての標的は、最終的に、細胞内又は細胞外代謝により開裂及び/又は代謝されて、システイン又はシスチンを生成し、次にこれはシスチン−グルタミン酸アンチポーターにより使用されうる。図2は、本発明に包含される特定のシステイン及びシスチンプロドラッグの一般的な化学式を表す。] 図1 図2 [0074] したがって、本発明は、下記構造:] [0075] ] [0076] 〔ここで、R1及びR2は、OH、=O又は分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルコキシル基から独立して選択されるが、但し、=Oが選択される場合、形成されたカルボニル基に隣接する窒素原子は、Hを有し、単一結合は、隣接する窒素を前記カルボニル基に結合し;R3は、H、分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルキル、ニトロベンゼンスルホニル、トリチル、アリールチオ、アリール、アルキルチオ、アシル、ベンゾイル、チオアシル、チオベンゾイル又はベンジル基であり;そしてR4は、天然L−アミノ酸のcys、gly、phe、pro、val、ser、arg、asp、asn、glu、gln、ala、his、ile、leu、lys、met、thr、trp、tyr又はそれらのD−異性体の側鎖基から選択されるが、ただし、R4が天然L−アミノ酸のglyの側鎖基である場合、R1及びR2は、両方とも=Oと選択されることはない〕を有するシステインプロドラッグを提供するか、或いは下記構造:] [0077] ] [0078] 〔ここで、R1、R2、R5及びR6は、OH、=O又は分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルコキシル基から独立して選択されるが、但し、=Oが選択される場合、形成されたカルボニル基に隣接する窒素原子は、Hを有し、単一結合は、隣接する窒素を前記カルボニル基に結合し;R4及びR7は、天然L−アミノ酸のcys、gly、phe、pro、val、ser、arg、asp、asn、glu、gln、ala、his、ile、leu、lys、met、thr、trp、tyr又はそれらのD−異性体の側鎖基から独立して選択されるが、但し、R4及びR7が両方とも天然L−アミノ酸のglyの側鎖基である場合、R1、R2、R5及びR6は、全て=Oと選択されることはない〕を有する前記プロドラッグのシスチン二量体を提供する。] [0079] 特定の好ましい実施態様において、本発明のシステインプロドラッグは、下記構造([化14])を有する。] [0080] ] [0081] システインプロドラッグは、代替的には、シスチン二量体の形態で提供されうる。本発明の特定の好ましいシスチン二量体は、下記構造(下記構造を有するシスチン二量体の形態)(化15)を有する。] [0082] ] [0083] 本発明は、同一のR4及びR7基を有するか、あるいは混合又は非同一R4及びR7基を有するシスチン二量体の合成のための合成経路を提供する。したがって、本発明のシスチン二量体は、対称又は非対称のいずれかの設計であることができる。] [0084] 本発明の特定のシステインプロドラッグ又はシスチン二量体において、少なくとも1つのR4及びR7基はシステインの側鎖であり、その反応性の部分は、分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルキル、ニトロベンゼンスルホニル、トリチル、アリールチオ、アリール、アルキルチオ、アシル、ベンゾイル、チオアシル、チオベンゾイル又はベンジル基で更に保護されている。] [0085] 被験者に投与すると、本発明の化合物は、ほぼ無傷で初回通過代謝を通過し、次にCNS内に含有されている細胞のペプチダーゼにより加水分解(開裂)されて、対応するアミノ酸になる。したがって、プロドラッグは、インビボで容易に変換されて薬学的に活性になる化学実体である。] [0086] スキーム4及びスキーム5は、L−システインがアルキルエステルによりアシル類似体として保護され、分配係数(Log P)及び血中の循環半減期を改善して、血液脳関門を通過する脳への改善された受動送達を提供する、本発明により提供されるなお別の手順を示す。] [0087] [化16]は、分配係数を変える様々な基を用いた保護類似体の合成を示すスキーム4である。] [0088] ] [0089] a)Shiina,I.;Kubota,M.;Oshiumi,H,;Hashizume,M.;カルボン酸エステル及びラクトンの合成における安息香酸無水物及びその誘導体の効果的な使用:塩基性触媒により促進される強力で好都合な混合無水物法(An Effective Use of Benzoic Anhydride and Its Derivatives for the Synthesis of Carboxylic Esters and Lactones: A Powerful and Convenient Mixed Anhydride Method Promoted by Basic Catalysts)、有機化学ジャーナル(J. Org. Chem.)、69、1822−1830(2004)] [0090] スキーム5において、グリシンは、幾つかの保護システイン類似体(17)に組み込まれて、両方のアミノ酸にとってより有効な送達方法を提供する。多様なアルキルアルコールが、スキーム4の標的(12)に組み込まれる。対称シスチン標的は、触媒量のヨウ素の添加により対応するシステイン類似体から合成される。ここでも、全てのプロドラッグは、インビボで加水分解(開裂)されて、対応する活性アミノ酸になる。スキーム4及びスキーム5に記載されている分子は、前の型と比較して、より多くの暴露及び増加した脳レベルをもたらす。この手法が、システイン/シスチン部分を完全に保護することによって分配係数を変更することに注目するべきである。得られた中間体及び標的の可溶性及び安定性のような合成の問題は、研究試験であっても、この分野の他の人々が有意な量で保護生成物を得ることを以前から妨げてきた。図3は、本発明に包含される特定の保護システイン類似体の一般的な化学式を表す。] 図3 [0091] [化17]は、分配係数を変える様々な基、及び、グリシンを用いた保護類似体の合成を示すスキーム5である。] [0092] ] [0093] a)Shiina,I.;Kubota,M.;Oshiumi,H,;Hashizume,M.;カルボン酸エステル及びラクトンの合成における安息香酸無水物及びその誘導体の効果的な使用:塩基性触媒により促進される強力で好都合な混合無水物法(An Effective Use of Benzoic Anhydride and Its Derivatives for the Synthesis of Carboxylic Esters and Lactones: A Powerful and Convenient Mixed Anhydride Method Promoted by Basic Catalysts)、有機化学ジャーナル(J. Org. Chem.)、69、1822−1830(2004)] [0094] したがって本発明は、更に、下記構造:] [0095] ] [0096] を有する保護システイン類似体又は下記構造:] [0097] ] [0098] を有する保護システイン類似体のシスチン二量体を包含し、 ここでR1〜R6は、分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルキル、フェニル又はベンジル基から独立して選択される。] [0099] 本発明の好ましい保護システイン類似体は、下記構造([化20])を有する。] [0100] ] [0101] あるいは、保護システイン類似体は、対応するシスチン二量体の形態で提供されうる。特定の好ましいシスチン二量体は、下記構造([化21])を有する。] [0102] ] [0103] 保護システイン類似体に関連して、本発明は、本発明の保護システイン類似体又はそのシスチン二量体の有効量を被験者に投与し、それによって前記被験者において統合失調症を低減する、被験者において統合失調症を低減する方法を更に提供する。投与は、好ましくは経口経路を介する。] [0104] 当然のことながら、本発明は、更に、保護類似体又はその二量体を薬学的に許容される担体と組み合わせて含有する医薬組成物を包含する。被験者において統合失調症を治療するか又は薬物渇望を低減するための医薬組成物を配合/製造する方法も、本発明の範囲内である。] [0105] 特定の好ましい実施態様において、本発明の化合物は、薬学的に許容される塩として提供される。しかし、他の塩が本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の調製に有用でありうる。本発明の化合物の適切な薬学的に許容される塩には、例えば、本発明の化合物の溶液を、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸又はリン酸のような薬学的に許容される酸の溶液と混合して形成することができる、酸付加塩が含まれる。更に、本発明の化合物が酸性部分を有する場合、その適切な薬学的に許容される塩には、アルカリ金属塩、例えばナトリウム又はカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム又はマグネシウム塩及び適切な有機リガンドにより形成される塩、例えば第四級アンモニウム塩が含まれうる。] [0106] 本発明の化合物が少なくとも1つの不斉中心を有する場合、これらは対応して鏡像異性体として存在することができる。本発明の化合物が2つ以上の不斉中心を有する場合、これらは追加的にジアステレオ異性体として存在することができる。任意の割合のそのような異性体及びその混合物は、全て、本発明の範囲内に包含されることが理解されるべきである。] [0107] 本発明は、薬学的に許容される担体と関連して1つ以上の本発明の化合物を含む、医薬組成物も提供する。好ましいこれらの組成物は、経口、非経口、鼻腔内、舌下若しくは直腸内投与又は吸入又は通気による投与のための、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、滅菌非経口液剤若しくは懸濁剤、計量エアゾール剤若しくは液体噴霧剤、点滴薬、アンプル剤、自動注入装置又は坐剤のような単位投薬形態である。本発明の化合物が薬剤の適切な量を連続様式で送達するように設計された経皮パッチに組み込まれうることも、考慮される。] [0108] 錠剤のような固体組成物を調製するためには、主要活性成分を、薬学的に許容される担体、例えば、トウモロコシデンプン、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム又はゴムのような従来の錠剤化成分及び他の医薬希釈剤、例えば水と混合して、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩のための均質混合物を含有する固体予備処方組成物を形成する。これらの予備処方組成物を均質と呼ぶ場合、組成物を錠剤、丸剤及びカプセル剤のような同等に効果的な単位投薬形態に容易に細分化できるように、活性成分が組成物の全体にわたって均一に分散されていることを意味する。次にこの固体予備処方組成物を、0.1〜約500mgの本発明の活性成分を含有する上記記載の種類の単位投薬形態に細分化する。典型的な単位投薬形態は、1〜100mg、例えば、1、2、5、10、25、50又は100mg活性成分を含有する。新規組成物の錠剤又は丸剤を、被覆するか、そうでなければ配合して、延長作用の利点をもたらす投薬を提供することができる。例えば、錠剤又は丸剤は、内側投薬及び外側投薬成分を含むことができ、後者は、前者を覆うエンベロープの形態である。2つの成分を、胃における分解に抵抗するように機能し、内側成分が無傷で通過して十二指腸に至るのを可能にする又は放出の遅延を可能にする腸溶性層により分離することができる。多様な物質をそのような腸溶性層又は被覆に使用することができ、そのような物質には、多数のポリマー酸及びポリマー酸とセラック、セチルアルコール及び酢酸セルロースのような物質との混合物が含まれる。] [0109] 本発明の新規組成物を経口投与又は注射のために組み込むことができる液体形態には、水性液剤、適切に風味付けしたシロップ剤、水性又は油性懸濁剤、並びに綿実油、ゴマ油、ヤシ油又はラッカセイ油のような食用油により、また、エキシキル及び同様の医薬ビヒクルにより風味付けした乳剤が含まれる。水性懸濁剤に適した分散又は懸濁剤には、トラガカント、アカシア、アルギン酸塩、デキストラン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はゼラチンのような合成又は天然ゴムが含まれる。] [0110] 本発明の化合物は、標準プロトコールにより実証されるように、統合失調症低減及び/又は緩和活性を示す。例えば、統合失調症の文脈において本発明の化合物の効能は、前パルス刺激に先行されたときの負荷刺激(パルス)に対する驚愕反応をアッセイすることにより実証されている。したがって、本発明の別の態様は、本発明の化合物又はその前駆体の有効量を投与することにより、統合失調症の低減をそのような治療の必要な被験者において行う方法を提供する。統合失調症の治療において、適切な投薬レベル(すなわち、有効量)は、1日あたり約(1〜5000)mg/kg、好ましくは1日あたり約(30〜3000)mg/kg、特に1日あたり約(50〜1000)mg/kgである。化合物は、1日あたり1〜4回のレジメンにより又は連続的に投与することができる。] [0111] したがって本発明は、更に、被験者において統合失調症を低減する方法を提供する。そのような方法は、本発明のシステインプロドラッグ又はそのシスチン二量体の有効量を被験者に投与する工程を含み、それにより統合失調症が被験者において低減される。投与は、好ましくは経口送達により達成される。] [0112] 同様に、本発明の化合物は、薬物渇望、その後に続く薬物使用を低減する能力を示すこともできる。この望ましい活性は、ストレス、薬物対合図又はコカイン感作注射により生じる薬剤探索挙動を伴う動物モデルにおいて示すことができる。したがって、本発明のなお別の態様は、薬物渇望の低減をその必要性のある被験者において行う方法を対象とする。そのような方法には、本発明の化合物の化学構造を有する化合物又はその前駆体の有効量を被験者に投与し、それによって薬物渇望が被験者において低減される工程が含まれる。薬物渇望の治療において、適切な投薬レベル(すなわち、有効量)は、1日あたり約(1〜5000)mg/kg、好ましくは1日あたり約(30〜3000)mg/kg、特に1日あたり約(50〜1000)mg/kgである。] [0113] したがって本発明は、被験者において薬物渇望、その後に続く薬物使用を低減する方法を提供する。そのような方法には、本発明のシステインプロドラッグ又はそのシスチン二量体の有効量を被験者に投与し、それによって薬物渇望が被験者において低減される工程が含まれる。ここでも、投与は好ましくは経口経路を介する。] [0114] 以下の実施例は、当然のことながら、例示的な目的のみにより提供され、本発明の範囲をいかようにも制限することを意図していない。事実、本明細書に示され記載されているものに加えて、本発明の多様な変更は、前記の記載及び以下の実施例から当業者には明白であり、添付の請求項の範囲内である。] [0115] 以下の実施例において、化合物は、以下の基準に基づいて命名された:システインプロドラッグ(モノマー)には、(スキームの指定番号−組み込まれたアミノ酸;a=グリシン、b=フェニルアラニン、c=プロリン、d=バリン、e=システイン)(すなわち、3c−a:グリシンが組み込まれたスキーム1の標的3c)又は代替的に(組み込まれたアミノ酸を示す「文字」を有するスキームの指定番号)(すなわち、4a:グリシンが組み込まれたスキーム1の標的4)と名称が指定され、シスチンプロドラッグには、(組み込まれたアミノ酸を示す「文字」を有するスキームの指定番号)(すなわち、7b:フェニルアラニンが組み込まれたスキーム2の標的7)又は代替的に(組み込まれたアミノ酸を示す「文字」を有するスキームの指定番号−二量体)(すなわち、5a−二量体:グリシンが組み込まれたスキーム1の標的5の二量体)と名称が指定された。非対称シスチンプロドラッグは、(スキームの指定番号−組み込まれたアミノ酸(モノマー1)−組み込まれたアミノ酸(モノマー2))(すなわち、11−a−b:モノマー1に組み込まれたグリシンとモノマー2に組み込まれたフェニルアラニンを有するスキーム3の標的11)と命名された。また、図面において、POは経口、SCは皮下、IPは腹腔内、rtは室温をそれぞれ意味する。] [0116] スキーム1の化合物の実験] [0117] ] [0118] p−トリルヒポクロロチオイット(p-tolyl hypochlorothioite)の調製:窒素雰囲気下、N−クロロ−スクシンイミド(48.1g、0.36mol)を200mlの塩化メチレンでスラリー化した。室温で撹拌している間、4−メチルベンゼンチオール(29.8g、0.24mol)を加えた(2gの初期添加により還流を開始させ、残りは還流を維持する速度でおよそ10分間)。次に、得られた明澄な溶液を室温で30分間撹拌した。形成された少量の沈殿物を濾過により除去した。理論量の4−メチルベンゼンスルフェニルクロリド(38.1g、0.24mol)を含有すると想定される濾液を、次の工程に直ぐに直接使用した。あるいは、4−メチルベンゼン−スルフェニルクロリドを、更なる使用のために蒸発により単離して固体にした。] [0119] (R)−2−アミノ−3−(フェニルジスルファニル)プロパン酸(1b):無水エタノール(900mL)中のL−システイン塩酸塩一水和物(47g、0.3mol)の溶液に、粉末重炭酸ナトリウム(30g、0.36mol)を0℃で一度に加えた。フェニルスルフェニルクロリド(50g、0.345mol)を、撹拌しながら混合物に滴加した。試薬の完全な添加の後、反応混合物を放置して室温に冷まし、反応の際に生成された塩化ナトリウムを濾過により除去した。濾液へのピリジン(38mL)の添加により混合物を塩基化した後、形成された微細沈殿物を2〜3時間放置し、次に濾過し、エタノールで十分に洗浄し、乾燥して、粗生成物を白色の固体としてもたらした。HCl水溶液(0.5N、4000mL)から再結晶させた後、最終生成物S−チオール−フェニル−L−システイン(1b)を無色のペーストとして76%の収率で得た(52g)。1b:融点192℃(分解)。1H NMR(300MHz,CD3CO2D):δ3.53−3.76(m,2H),4.89(t,1H),7.26−7.88(m,5H);13C NMR(75.5MHz,CD3CO2D):δ35.5,52.5,127.6,128.5,129.1,129.3,133.5,171.6。この物質を次の工程に直接用いた。] [0120] ] [0121] 2−アミノ−3−トリチルスルファニル−プロピオン酸(S−トリチル−L−システイン)(1c):L−システイン塩酸塩(100g、0.634mol)及びトリチルクロリド(270g、0.969mol)をDMF(400mL)中、室温で2日間撹拌した。次に10%酢酸ナトリウム溶液(3.5L)を滴加し、形成された白色の沈殿物を濾過し、蒸留水で洗浄した。その後、残渣をアセトン中、50℃で30分間撹拌し、その後0℃に冷却し、濾過した。沈殿物を少量のアセトン及びジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥した。S−トリチル−L−システイン1c(205g、89%)を白色の粉末として得た。1c:融点192℃(分解);1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ2.45(dd,1H,J=9Hz,12Hz),2.58(dd,1H,J=4.4Hz,12Hz),2.91(m,1H),7.22−7.36(m,15H);13C NMR(75.5MHz,DMSO−d6):δ33.8,53.7,66.4,127.1,127.8,128.1,128.4,129.5,144.5,168.4。この物質を更に精製することなく次の工程に直接使用した。] [0122] ] [0123] (R)−4−((フェニルジスルファニル)メチル)オキサゾリジン−2,5−ジオン(2b):THF(250mL)中のS−チオール−フェニル−L−システイン(1b)(57.5g、0.25mol)の急速に撹拌した(オーバーヘッド撹拌機)懸濁液に、固体トリホスゲン(26g、88mmol)を40〜50℃で一度に加えた(添加の前に、加熱マントルを取り外した)。温度が45℃に低下したときは、加熱マントルを元に戻し、溶液が均質になるまで内部温度をおよそ45〜50℃に維持する。加熱マントルを取り外した後、溶液をアルゴンによりNaOHバブラーの中へ一晩パージして、あらゆる残留ホスゲンを除去した。溶媒を真空下で蒸発させ、このことは無水物2b(55g)を85%の収率でもたらした。2b:融点217℃(分解);1H NMR(300MHz,CDCl3)δ2.90−2.98(m,1H),3.30(d,1H,J=12Hz),4.68(d,1H,J=9Hz),6.01(s,1H),7.34−7.58(m,5H);13C NMR(75.5MHz,CD3Cl3):δ39.4,56.5,128.3,128.9,129.5,135.2,150.8,167.7。この無水物の不安定な性質のため、冷蔵庫にアルゴン雰囲気下で一晩保存し、翌日、更に精製することなく次の工程に直ぐに使用した。] [0124] ] [0125] 4−トリチルスルファニルメチル−オキサゾリジン−2,5−ジオン(2c)は、2bの調製手順に従って、褐色の油状物として85%の収率で調製した。2c:1H NMR(300MHz,CDCl3)δ2.70−2.85(m,2H),3.47−3.56(m,1H),5.62(s,1H),7.07−7.73(m,15H)この物質を更に精製することなく次の工程に直接使用した。] [0126] ] [0127] 2,5−ピペラジンジオン,3−(メルカプトメチル)−(4a):a).THF(160mL)中のN−カルボキシ無水物2b(35.7g、0.14mol)の溶液を、三首フラスコ(2L)中の−78℃で激しく撹拌した(オーバーヘッド撹拌機)グリシンエチルエステル塩酸塩(28g、0.16mol)、新たに蒸留したトリエチルアミン(20.4g、約28mL、0.20mol)及び無水クロロホルム(240mL)の混合物に滴加した。反応混合物を8時間かけて0℃に温め、次に室温で12時間撹拌し、その後、反応溶液を濾過して、沈殿したトリエチルアミン塩酸塩を除去した。次に濾液を減圧下で濃縮し(<40℃)、粗ジペプチドエステルを、更に精製することなく、ジケトピペラジン4aの調製に使用した。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ1.29(t,3H),1.93(br,2H),2.74−2.82(m,1H),3.40(dd,1H),3.73(dd,1H),4.03−4.19(m,2H),4.19−4.26(m,2H),7.34−7.58(m,5H)。b).粗ジペプチドエステル(37.6g、0.12mol)を還流トルエン(1000mL)中で12時間加熱し、次に室温に冷まし、0℃で16時間保持した。沈殿したビスラクタム4aを真空濾過により単離し、エーテル(3×150mL)で洗浄し、真空下、100℃で乾燥して、純粋なジケトピペラジン4a(10.0g)を45%の収率でもたらした。所望のジケトピペラジンを洗浄して生じた得られた濾液を、真空下で蒸発させ、トルエン(800mL)を残渣に加えた。トルエン溶液を(アルゴン下で)更に40時間加熱還流し、次に、上記の工程を繰り返して、更なる5〜8gのジケトピペラジン4aを収集した(合わせた収率73%)。4a:融点258℃;1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ3.09−3.26(m,2H),3.68−3.88(m,2H),4.10(s,1H),8.17(s,1H),8.19(s,1H);13C NMR(500MHz,DMSO−d6):δ43.5,44.7,54.3,166.2,166.6;EIMS(m/e,相対強度)160(M+,12),140(5),126(72),114(100),97(20),85(30)。] [0128] 3−フェニルジスルファニルメチル−ピペラジン−2,5−ジオン(3b−a):c).上記の工程bで得られた溶液を0℃に冷却し、0℃で12時間保持した。得られた沈殿物を濾過して、フェニル−チオ類似体3b−aを30%の収率でもたらした。3b−a:1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ3.09−3.21(m,2H),3.65−3.82(m,2H),4.10(s,1H),7.11−7.55(m,5H),8.18(s,1H),8.20(s,1H);13C NMR(75.5MHz,DMSO−d6):δ43.5,47.8,54.2,125.6,127.7,128.2,129.5,166.2,166.6;EIMS(m/e,相対強度)268(M+,55),250(35),218(68),159(66),141(80),126(70)。] [0129] ] [0130] (3R,6R)−3−ベンジル−6−(メルカプトメチル)ピペラジン−2,5−ジオン(4b):は、4aの調製手順に従って75%の収率で調製し、明黄色の固体として得た。4b:融点>265℃(分解);1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ1.26(d,J=6.99Hz,1H),3.05−3.49(m,2H),3.66−3.89(m,3H),4.10(s,1H),7.13−7.31(m,5H),8.23(s,1H),8.28(s,1H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ19.0,37.9,44.7,48.1,51.2,54.4,126.5,129.1,129.4,165.9,166.5。EIMS(m/e,相対強度)250(M+,10),216(12),160(5),113(11),91(100)。] [0131] ] [0132] (6R)−3−イソプロピル−6−(メルカプトメチル)ピペラジン−2,5−ジオン(4d):は、4aの調製手順に従って74%の収率で調製し、白色の固体として得た。4d:融点>275℃;1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ0.84(dd,J=7.14,6.63Hz,3H),0.94(dd,J=8.07,6.9Hz,3H),2.17−2.20(m,1H),3.07−3.18(m,2H),3.73(s,1H),4.22(s,1H),8.12(s,1H),8.18s(s,1H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ17.5,18.8,42.9,53.9,59.7,166.7,167.2;HRMS m/z C10H18N2O2S2(M−H)+の計算値201.0698,実測値201.0691。] [0133] ] [0134] (6R)−3−(tert−ブチルチオメチル)−6−(メルカプトメチル)ピペラジン−2,5−ジオン(4e):は、4aの調製手順に従って70%の収率で調製し、黄色の固体として得た。4e:融点>280℃(分解);1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ1.25(s,9H),2.88−2.92(m,1H),3.03−3.10(q,J=7.5Hz,1H),3.18−3.21(m,1H),3.51(d,J=14.4Hz,1H),4.14(s,2H),8.13(s,1H),8.24(s,1H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ31.1,32.1,43.2,47.8,54.1,54.9,166.3,170.8;EIMS(m/e,相対強度)262(M+,30),228(40),206(45),173(50),160(70),126(100);HRMS m/z C10H18N2O2S2(M+H)+の計算値263.0482,実測値263.0489。] [0135] ] [0136] (3R,8aR)−3−((フェニルジスルファニル)メチル)ヘキサヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−1,4−ジオン(3b−c)は、3b−aの調製手順に従って82%の収率で調製し、黄色の固体として得た。3b−c:融点120℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.66−2.02(m,1H),2.03−2.11(m,2H),2.36(m,1H),2.80−2.89(m,1H),3.54−3.62(m,3H),4.07−4.10(m,1H),4.39(dd,J=1.83,1.77Hz,1H),6.35(s,1H),7.28−7.57(m,5H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3)δ22.5,28.2,38.5,45.4,53.3,59.1,127.8,128.6,129.2,135.6,164.3,169.0。] [0137] ] [0138] 3−トリチルスルファニルメチル−ピペラジン−2,5−ジオン(3c−a)は、4aの調製と同様の手順に従って調製した。3c−a:融点225〜227℃。〔α〕D26=+7.8°(c=1.05,CHCl3)。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ2.73−2.91(m,2H),3.12(d,1H,J=12.3Hz),3.95(s,1H),5.80(s,1H),5.82(s,1H),7.20−7.62(m,15H)。13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ35.9,44.8,53.0,126.9,128.1,129.4,144.0,166.6。この物質を更に精製することなく次の工程に直接使用した。] [0139] ] [0140] (3,6−ジエトキシ−2,5−ジヒドロ,ピラジン−2−イル)−メタンチオール(5a): トリエチルオキソニウムテトラフルオロボレートの調製:(注:トリエチルオキソニウムテトラフルオロボレートは、高価な試薬であるが、大規模であっても比較的容易に調製される)。三首フラスコ(500mL)、圧力平衡滴下漏斗(125mL)及び冷却器をオーブンにより150°で乾燥し、アルゴン雰囲気下で熱いうちに組み立てた。器具が室温に冷めたとき、エーテル〔(100mL)、ナトリウムベンゾフェノンケチルで予め乾燥した〕及び三フッ化ホウ素ジエチルエーテレート(91g、約87mL、64mmol)を合わせた〔注意:この規模では、無色のBF3エーテレートは新しい瓶を新たに開封して得た。試薬が僅かに黄色であった場合又は反応が減小した場合、BF3エーテレートを最初に真空蒸留する必要がある〕。得られたエーテレート溶液を穏やかに還流するまで加熱し、その後、無水エピクロロヒドリン(48.8g、約41mL、51.8mmol)を1時間かけて滴加した。混合物を更に1時間加熱還流し、(アルゴン下)室温で一晩放置した。フラスコの1つの首にアルゴンの正圧を適用し、一方、フラスコの別の首に挿入した濾過棒(フリットガラス管)を介してエーテルを押し出して収集フラスコの中に入れることによって、エーテルを除去した。フラスコの中に残った僅かに黄色の固体を、無水エーテル(3×50mL)により同じ方法で2回すすいで、結晶質の白色固体をもたらした。固体を計量しないで次の工程に直接使用した。以下のシーケンスは、この反応過程の80〜85%のレベルの収率に基づいた。] [0141] 無水CH2Cl2(100mL)を、前記の(アルゴン下での)反応によって新たに調製したトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレート(約42g、336mmol)を含有するフラスコ(500mL)に加えた。この溶液に、ジケトピペラジン4a(5g、31.2mmol)を、撹拌しながら(オーバーヘッド撹拌機)少量ずつ加えた。2時間後、反応混合物は均質になった。溶液をアルゴン下、室温で72時間撹拌し、その後、混合物を、氷(100g)と混合したNH4OH水溶液(14%、100mL)にカニューレを介して加えた。有機層をNaHCO3飽和水溶液(2×50mL)及びブライン(80mL)で洗浄し、その後、乾燥(K2CO3)した。濾過した後、溶媒を減圧下で除去して、ビス−エトキシラクチムエーテル5aを、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:4)により更に精製して、71%の収率(4.8g、22mmol)で明澄な黄色液体としてもたらした。5a:〔α〕D26=+52.2°(c=2.5,CHCl3)。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.32−1.36(m,6H),3.27−3.30(m,3H),4.08−4.22(m,6H),4.39(s,1H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ14.7,46.3,47.5,56.1,61.5,61.6,162.7,163.6;HRMS m/z C9H16N2O2S(M+H)+の計算値217.2982,実測値217.2990。] [0142] ] [0143] (3R,6R)−6−ベンジル−5−エトキシ−3−(エチルチオメチル)−1,6−ジヒドロピラジン−2(3H)−オン(6b−b)は、1当量のトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレートのみを使用して、5bの調製手順に従って30%の収率で調製し、黄色の固体として得た。6b−b:融点118℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.19(t,J=7.41Hz,3H),1.30(t,J=7.08Hz,3H),2.37−2.45(m,3H),2.82−3.01(m,1H),2.95(d,J=3.09Hz,1H),3.03(d,J=3.12Hz,1H),3.23(q,J=32.6,5.1Hz,2H),4.14−4.19(m,2H),4.46−4.47(m,1H),6.19(s,1H),7.17−7.29(m,5H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ14.1,14.5,25.7,35.4,39.8,50.6,60.0,61.6,126.5,127.8,130.2,136.7,157.8,170.1;HRMS m/z (M+H)+の計算値305.1515,実測値305.1522。] [0144] ビス−ジピペラジンジオンの代表的な合成手順] [0145] ] [0146] ビス〔2,5−ピペラジンジオン,3−(メルカプトメチル)−〕(7a):トリチル保護ジケト−ピペラジン3c−a(1.5g、3.73mmol)を、塩化メチレン(20mL)及びメタノール(40mL)の溶液に撹拌しながら溶解した。次にピリジン(1.2mL、15mmol)を、得られた混合物に加え、続いて、メタノール(5mL)中のヨウ素(0.97g、3.8mmol)の溶液を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。この時点で沈殿物は形成されなかったが、TLC分析は、反応が出発材料下に新たなスポットを出現させて(UV光線)ゆっくりと進行したことを示した。溶液を10mLの容量に濃縮した後、2時間以内に沈殿物が形成し始め、メタノール(30mL)を加えて、総容量を40mLにした。溶液を更に23時間撹拌し、沈殿物を濾取した。固体を冷メタノールで洗浄し、次に10%重亜硫酸ナトリウム水溶液(10mL)と共に振とうして脱色した。沈殿物を濾過し、乾燥して、二量体7aを白色の固体(680mg、57%)として得た。7a:融点>300℃。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ3.11−3.21(m,2H),3.70(d,1H,J=0.96Hz),3.73(d,1H,J=0.99Hz),4.11(s,1H),8.17(s,1H),8.19(s,1H);13C NMR(75.5MHz,DMSO−d6):δ44.0,45.2,54.8,166.7,167.1;HRMS m/z (M+H)+の計算値319.0535,実測値319.0533。] [0147] ] [0148] (3S,6S)−3−ベンジル−6−(((((2R,5R)−5−ベンジル−3,6−ジオキソピペラジン−2−イル)メチル)ジスルファニル)メチル)ピペラジン−2,5−ジオン(7b):は、7aの調製手順に従って63%の収率で調製し、黄色の固体として得た。7b:融点>280℃(分解);1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.29(s,9H),2.85−2.92(m,2H),3.10−3.13(m,2H),4.14(s,2H),8.12(s,2H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ31.1,32.1,42.5,43.2,53.9,54.1,166.2,166.3。] [0149] ] [0150] (3R,3′R,6R,6′R)−6,6′−ジスルファンジイルビス(メチレン)ビス(3−イソプロピルピペラジン−2,5−ジオン)(7d):は、7aの調製手順に従って65%の収率で調製し、白色の固体として得た。7d:融点270℃;1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.86(d,J=6.75Hz,3H),0.96(d,J=7.05Hz,3H),2.17−2.21(m,1H),3.07−3.19(m,2H),3.72(s,1h),4.33(s,1H),8.11(s,1H),8.17(s,1H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ17.5,18.8,31.4,42.9,53.9,59.7,166.7,167.2;HRMS m/z (M+H)+の計算値403.1474,実測値403.1479。] [0151] ] [0152] (3R,6S)−3−(tert−ブチルチオメチル)−6−(((((2R,5S)−5−(tert−ブチルチオメチル)−3,6−ジオキソ−ピペラジン−2−イル)メチル)ジスルファニル)メチル)ピペラジン−2,5−ジオン(7e):は、7aの調製手順に従って65%の収率で調製し、黄色の固体として得た。7e:融点278℃;1H NMR(300MHZ,CDCl3)δ1.29(S,9H),2.85−2.92(M,2H),3.10−3.13(M,2H),4.14(S,2H),8.12(S,2H);13C NMR(75.5MHZ,CDCl3):δ31.1,32.1,42.5,43.2,53.9,54.1,166.2,166.3。] [0153] ] [0154] 無水EtOH(10mL)中のビス−エトキシラクタムエーテル5a(400mg、1.85mmol)に、触媒量のI2(50mg、10%mmol)を室温で加えた。混合物を、分析(TLC、シリカゲル)が反応の完了を示す(TLCプレートにS.M.の下に新たなスポットが現れる)まで、空気下で6〜12時間撹拌した。有機溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた混合物をEtOAc(20mL)に溶解し、飽和チオ硫酸ナトリウム(5〜10mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。次に溶媒を減圧下で除去し、これは二量体の5a−二量体をもたらした:1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.32−1.36(m,6H),3.27−3.30(m,3H),4.08−4.22(m,6H),4.39(s,1H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ14.7,46.3,47.5,56.1,61.5,61.6,162.7,163.6;NMRスペクトルは、S−H結合が消滅した以外は、モノマーのものと同一であった。 HRMS m/z (M+H)+の計算値431.1787,実測値431.1790。] [0155] ] [0156] 1,2−ビス(((2R,5R)−5−ベンジル−3,6−ジエトキシ−2,5−ジヒドロピラジン−2−イル)メチル)ジスルファン(5b−二量体):は、5a−二量体の調製手順に従って65%の収率で調製し、黄色の液体として得た。5b−二量体:1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.26−1.35(m,6H),2.45−2.57(m,1H),3.05−3.22(m,2H),3.50−3.82(m,1H),4.07−4.18(m,5H),4.32−4.38(m,1H),7.06−7.28(m,5H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ14.3,39.6,42.9,43.0,54.9,57.1,60.7,60.8,126.2,126.5,127.8,137.0,162.2,162.6;NMRスペクトルは、S−H結合が消滅した以外は、モノマーのものと同一であった。HRMS m/z (M+H)+の計算値611.2681,実測値611.2677。] [0157] ] [0158] 1,2−ビス(((2R,5R)−3,6−ジエトキシ−5−イソプロピル−2,5−ジヒドロピラジン−2−イル)メチル)ジスルファン(5c−二量体):は、5a−二量体の調製手順に従って60%の収率で調製し、無色の液体として得た。5c−二量体:1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.76−0.78(m,3H),1.06−1.09(m,3H),1.25−1.31(m,6H),2.18−2.23(m,1H),2.82−3.01(m,1H),3.21−3.45(m,1H),3.54−3.70(m,2H),4.07−4.33(m,4H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ14.2,17.3,31.1,31.7,45.2,55.3,60.5,60.7,161.0,163.1;HRMS m/z (M+H)+の計算値515.2726,実測値515.2731。] [0159] 非対称ビス−ジピペラジンジオンの代替的な合成経路] [0160] ] [0161] ビス〔2,5−ピペラジンジオン,3−(メルカプトメチル)−〕(11−a−b):トリチル保護ジケト−ピペラジン3c−a(246mg、0.5mmol)及び3c−b(201mg、0.5mmol)を、塩化メチレン(5mL)及びメタノール(10mL)の溶液に撹拌しながら溶解した。次にピリジン(0.3mL、3.75mmol)を、得られた混合物に加え、続いて、メタノール(3mL)中のヨウ素(126mg、0.5mmol)の溶液を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。この時点で沈殿物は形成されなかったが、TLC分析は、反応が出発材料下に新たなスポットを出現させて(UV光線)ゆっくりと進行したことを示した。溶液を2mLの容量に濃縮した後、2時間以内に沈殿物が形成し始め、メタノール(5mL)を加えて、総容量を10mLにした。溶液を更に23時間撹拌し、沈殿物を濾取した。固体を冷メタノールで洗浄した。沈殿物を濾過し、乾燥して、二量体11−a−bを黄色の固体(120mg、60%)として得た。11−a−b:1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ2.89−2.91(m,2H),3.09−3.21(m,3H),3.33−3.87(m,4H),4.11(s,1H),4.21(s,1H),7.13−7.36(m,5H),8.07(s,1H),8.32(s,2H),8.58(s,1H);13C NMR(75.5MHz,DMSO−d6)δ42.3,42.6,43.1,44.7,53.3,54.2,54.3,55.8,127.2,128.2,130.6,136.4,165.9,166.1,166.5。] [0162] スキーム4及び5の化合物の実験] [0163] ] [0164] N,S−ジベンゾイル−L−システインエチルエステル(16):ピリジン(30mL)中の純粋なL−システインエチルエステル塩酸塩(7.5g、40mmol)の溶液に、予め0℃に冷却したベンゾイルクロリド(10mL)を加えた。室温で1時間保持した後、混合物を氷に注いだ。沈殿物を濾過により収集し、メタノールから88%の収率(12g)で再結晶させた。16:融点:81℃;1H NMR(300MHz,CDCl3):δ1.41(t,J=6Hz,3H),3.40−3.48(m,1H),3.68−3.75(m,1H),4.15(q,J=7.11,7.17Hz,2H),4.62−4.70(m,1H),7.48−7.57(m,5H),7.66−7.69(m,1H),7.84−7.93(m,4H),9.02(d,J=7.8Hz,1H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ14.4,29.9,52.6,61.4,127.2,127.7,128.7,129.5,132.0,133.8,134.5,136.4,166.8,170.5,191.0;HRMS m/z (M+H)+の計算値358.1113,実測値358.1106。] [0165] ] [0166] フェニルアセチル−S−トリチル−L−システインの調製:トリエチルアミン(2.7g、26.4mmol)を含有するクロロホルム(92mL)中のS−トリチル−L−システイン1c(4.4g、12mmol)の、氷中で冷却した懸濁液に、クロロホルム(20mL)中のフェニルアセチルクロリド(1.8g、12mmol)の溶液を加えた。混合物を0〜5℃で15分間、室温で24時間撹拌した。水(100mL)を加え、pHを、5NHCl水溶液で1.5に調整した。水相を除去し、有機相を飽和塩化ナトリウム(100mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、白色の結晶質固体(4.9g)を85%の収率で得た。フェニルアセチル−S−トリチル−L−システイン:融点60〜62℃;〔α〕D=+21.8((c2,CH3OH);1H NMR(300MHz,CDCl3):δ2.60−2.71(m,2H),3.5(s,1H),4.15−4.23(m,1H),5.92(d,J=6.48Hz,1H),7.21−7.33(m,20H););13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ32.9,43.1,51.4,67.8,126.8,127.2,127.4,127.8,127.9,128.4,128.9,129.1,129.4,144.1,171.5,172.5。] [0167] N−カルボベンゾキシ−S−トリチル−L−システイニルグリシンエチルエステル(17):クロロホルム(50mL)及びトリエチルアミン(1.25mL)中のグリシンエチルエステル塩酸塩(1.25g、9mmol)の溶液に、フェニルアセチル−S−トリチル−L−システイン(4.8g、10mmol)及びN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(2.1g、10mmol)を加えた。室温で一晩撹拌し、続いて数滴の50%酢酸を添加した後、ジシクロヘキシル尿素の不溶性沈殿物(1.7g)を濾過により除去し、濾液を、希塩酸、炭酸水素ナトリウム及び水で連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。残渣を酢酸エチルで処理した。幾つかの不溶物質(ジシクロヘキシル尿素、0.5g)を濾取し、濾液を真空下で濃縮して、少量の容量にした。結晶17を85%の収率で分離した。17:融点:152℃;1H NMR(300MHz,CDCl3):δ1.23−1.32(m,3H),2.57−2.62(m,2H),3.53(s,1H),3.87−3.91(m,2H),4.13(d,J=6.18Hz,1H),4.15−4.23(m,2H),5.91(d,J=7.41Hz,1H),6.55(s,1H),7.21−7.45(m,20H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ14.0,33.0,41.3,43.3,51.9,61.4,67.0,126.8,127.3,127.9,128.9,129.3,129.5,134.1,144.3,169.1,169.9,171.1。] [0168] ビス〔(R)−エチル2−(3−メルカプト−2−(2−フェニルアセトアミド)プロパンアミド)アセテート〕(18):は、7aの調製手順に従って72%の収率で調製し、黄色の固体として得た。18:融点:98℃;1H NMR(300MHz,CDCl3);δ1.27−1.31(m,1H),2.79−2.87(m,1H),3.00−3.07(m,1H),3.64(s,2H),3.68−3.76(m,1H),3.96−4.16(m,1H),4.04−4.23(m,2 H),5.52−5.58(m,1H),6.56(d,J=9.15Hz,1H),7.25−7.35(m,5H),8.40−8.44(s,1H);13C NMR(75.5MHz,CDCl3):δ14.1,41.1,43.1,46.3,53.0,61.2,127.2,128.6,129.5,134.2,169.1,170.5,171.5。] [0169] PCPは、前パルス阻害及びPCPにより生じた感覚運動ゲーティング欠損に対するN−アセチルシステインの影響を用量依存的に変える 統合失調量の患者において損なわれているプロセスである感覚運動ゲーティングは、多くの場合、軽度の聴覚刺激(前パルス、バックグラウンドから2〜15db超える)が驚愕誘発聴覚刺激(バックグラウンドから50dB超える)に先行する(100分)、前パルス阻害を使用して測定される。無傷な感覚運動ゲーティングは、前パルスが先行したとき、驚愕反射の抑制をもたらす。前パルス阻害の改善は、現行の治療に対してほぼ非感受性である症状における改善を追跡するので、このパラダイムは、最も一般的に使用されるスクリーニングパラダイムの1つとなっている。図4は、前パルス阻害を中断し、前パルスが驚愕反射を抑制するのを無効にするPCPの能力を示す。PCPは、前パルス阻害を中断するために一般的に使用され、それは、陰性及び認知症状に加えて、この異常は、第一世代抗精神病薬に対して非感受性であるので、それによって予測の妥当性を提供するからである。] 図4 [0170] 図5は、経口投与した(左)又はシステインプロドラッグ作用の治療部位と思われる前頭連合野(Intra-PFC)に直接的に投与した(右)フェンシクリンジンにより生じた感覚運動ゲーティング欠損に対するN−アセチルシステインの影響を示す。N=6〜46匹/群。*は、PCPのみ(例えば、0N−アセチルシステイン)を摂取したラットにおける有意な差を示す、FisherLSD、p<.05。] 図5 [0171] ラットにおける感覚運動通門のPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム1の化合の効能 図6は、前パルス刺激(バックグラウンドから2〜15db超える)に先行されたときの負荷刺激(パルス)に反応する驚愕反応の阻害を示す棒グラフである。前パルス阻害は、統合失調症の治療に使用される抗精神病剤をスクリーニングするために一般的に使用されるパラダイムである。バックグラウンドから15dB超えて示される前パルス刺激は、パルスのみに暴露された後に誘発される反応と比較して、食塩水対照(S;N=46匹)において驚愕反応を>60%低減した。フェンシクリンジンのみで前処置されたラット(P;1.25mg/kg、皮下;N=42匹)は、前パルスにより先行されたときでさえも(刺激強度に関係なく)、パルスにより誘発された反応において低減を示すことはなかった。このことは、統合失調症を罹患している患者に一般的な感覚運動ゲーティング欠損を反映している。N−アセチルシステイン(30mg/kg、経口)で前処置された(60分間)ラットは、感覚運動ゲーティングを示すことはなかった。脳へのN−アセチルシステインの直接的な送達は、感覚運動ゲーティングにおけるフェンシクリンジン誘導欠損を逆転し、これは、この化合物の抗精神病効能を確立する臨床試験と一致することに注意すること。スキーム1で合成された化合物、特に化合物5a−D及び4aで前処置された(60分間)ラット(N=7〜22匹/群)は、PCPのみ(*、FisherLSD、p<.05)及び/又はN−アセチルシステイン(N30;30mg/kg;+、Fisher LSD、p<.05)を摂取したどのラットに対しても有意な差を示した。まとめると、これらのデータは、これらの化合物の効能及びN−アセチルシステインの潜在能力を超える新規抗精神病薬を生じるこの合成スキームの有効性を示す。] 図6 [0172] ラットにおける感覚運動通門のPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム2の化合の効能 図7は、前パルス刺激(バックグラウンドから2〜15db超える)に先行されたときの負荷刺激(パルス)に反応する驚愕反応の阻害を示す棒グラフである。前パルス阻害は、統合失調症の治療に使用される抗精神病剤をスクリーニングするために一般的に使用されるパラダイムである。バックグラウンドから15dB超えて示される前パルス刺激は、パルスのみに暴露された後に誘発される反応と比較して、食塩水対照(S;N=46匹)において驚愕反応を>60%低減した。フェンシクリンジンのみで前処置されたラット(P;1.25mg/kg、皮下;N=42匹)は、前パルスにより先行されたときでさえも(刺激強度に関係なく)、パルスにより誘発された反応において低減を示すことはなかった。このことは、統合失調症を罹患している患者に一般的な感覚運動ゲーティング欠損を反映している。N−アセチルシステイン(30mg/kg、経口)で前処置された(60分間)ラットは、感覚運動ゲーティングを示すことはなかった。脳へのN−アセチルシステインの直接的な送達は、感覚運動ゲーティングにおけるフェンシクリンジン誘導欠損を逆転し、これは、この化合物の抗精神病効能を確立する臨床試験と一致することに注意すること。スキーム2で合成された化合物、特に化合物5a及び7aで前処置された(60分間)ラット(N=7〜14匹/群)は、PCPのみ(*、FisherLSD、p<.05)及び/又はN−アセチルシステイン(N30;30mg/kg;+、Fisher LSD、p<.05)を摂取したどのラットに対しても有意な差を示した。まとめると、これらのデータは、これらの化合物の効能及びN−アセチルシステインの潜在能力を超える新規抗精神病薬を生じるこの合成スキームの有効性を示す。] 図7 [0173] ラットにおける感覚運動通門のPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム3の化合の効能 図8は、前パルス刺激(バックグラウンドから2〜15db超える)に先行されたときの負荷刺激(パルス)に反応する驚愕反応の阻害を示す棒グラフである。前パルス阻害は、統合失調症の治療に使用される抗精神病剤をスクリーニングするために一般的に使用されるパラダイムである。バックグラウンドから15dB超えて示される前パルス刺激は、パルスのみに暴露された後に誘発される反応と比較して、食塩水対照(S;N=46匹)において驚愕反応を>60%低減した。フェンシクリンジンのみで前処置されたラット(P;1.25mg/kg、皮下;N=42匹)は、前パルスにより先行されたときでさえも(刺激強度に関係なく)、パルスにより誘発された反応において低減を示すことはなかった。このことは、統合失調症を罹患している患者に一般的な感覚運動ゲーティング欠損を反映している。N−アセチルシステイン(30mg/kg、経口)で前処置された(60分間)ラットは、感覚運動ゲーティングを示すことはなかった。脳へのN−アセチルシステインの直接的な送達は、感覚運動ゲーティングにおけるフェンシクリンジン誘導欠損を逆転し、これは、この化合物の抗精神病効能を確立する臨床試験と一致することに注意すること。スキーム3で合成された化合物、特に化合物11−a−b及び11−a−dで前処置された(60分間)ラット(N=7匹/群)は、PCPのみ(*、FisherLSD、p<.05)及び/又はN−アセチルシステイン(N30;30mg/kg;+、Fisher LSD、p<.05)を摂取したどのラットに対しても有意な差を示した。まとめると、これらのデータは、これらの化合物の効能及びN−アセチルシステインの潜在能力を超える新規抗精神病薬を生じるこの合成スキームの有効性を示す。] 図8 [0174] ラットにおける感覚運動通門のPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム4の化合の効能 図9は、前パルス刺激(バックグラウンドから2〜15db超える)に先行されたときの負荷刺激(パルス)に反応する驚愕反応の阻害を示す棒グラフである。前パルス阻害は、統合失調症の治療に使用される抗精神病剤をスクリーニングするために一般的に使用されるパラダイムである。バックグラウンドから15dB超えて示される前パルス刺激は、パルスのみに暴露された後に誘発される反応と比較して、食塩水対照(S;N=46匹)において驚愕反応を>60%低減した。フェンシクリンジンのみで前処置されたラット(P;1.25mg/kg、皮下;N=42匹)は、前パルスにより先行されたときでさえも(刺激強度に関係なく)、パルスにより誘発された反応において低減を示すことはなかった。このことは、統合失調症を罹患している患者に一般的な感覚運動ゲーティング欠損を反映している。N−アセチルシステイン(30mg/kg、経口)で前処置された(60分間)ラットは、感覚運動ゲーティングを示すことはなかった。脳へのN−アセチルシステインの直接的な送達は、感覚運動ゲーティングにおけるフェンシクリンジン誘導欠損を逆転し、これは、この化合物の抗精神病効能を確立する臨床試験と一致することに注意すること。スキーム4で合成された化合物、すなわち化合物14aの中間体(中間体14a)及び化合物15fで前処置された(60分間)ラット(N=7匹/群)は、PCPのみ(*、FisherLSD、p<.05)及び/又はN−アセチルシステイン(N30;30mg/kg;+、Fisher LSD、p<.05)を摂取したどのラットに対しても有意な差を示した。まとめると、これらのデータは、これらの化合物の効能及びN−アセチルシステインの潜在能力を超える新規抗精神病薬を生じるこの合成スキームの有効性を示す。] 図9 [0175] ラットにおける感覚運動ゲーティングのPCP誘導欠損の逆転における、N−アセチルシステインに対するスキーム5の化合の効能 図10は、前パルス刺激(バックグラウンドから2〜15db超える)に先行されたときの負荷刺激(パルス)に反応する驚愕反応の阻害を示す棒グラフである。前パルス阻害は、統合失調症の治療に使用される抗精神病剤をスクリーニングするために一般的に使用されるパラダイムである。バックグラウンドから15dB超えて示される前パルス刺激は、パルスのみに暴露された後に誘発される反応と比較して、食塩水対照(S;N=46匹)において驚愕反応を>60%低減した。フェンシクリンジンのみで前処置されたラット(P;1.25mg/kg、皮下;N=42匹)は、前パルスにより先行されたときでさえも(刺激強度に関係なく)、パルスにより誘発された反応において低減を示すことはなかった。このことは、統合失調症を罹患している患者に一般的な感覚運動ゲーティング欠損を反映している。N−アセチルシステイン(30mg/kg、経口)で前処置された(60分間)ラットは、感覚運動ゲーティングを示すことはなかった。脳へのN−アセチルシステインの直接的な送達は、感覚運動ゲーティングにおけるフェンシクリンジン誘導欠損を逆転し、これは、この化合物の抗精神病効能を確立する臨床試験と一致することに注意すること。スキーム5で合成された化合物(18e)で前処置された(60分間)ラット(N=7匹)は、N−アセチルシステイン(N30;30mg/kg;+、FisherLSD、p<.05)を摂取したどのラットに対しても有意な差を示した。まとめると、これらのデータは、この化合物の効能及びN−アセチルシステインの潜在能力を超える新規抗精神病薬を生じる合成スキームの有効性を示す。] 図10 [0176] 新規抗渇望剤としての化合物5a−d(スキーム1)の効能 前頭連合野の機能を正常化することに加えて、PCP誘導感覚運動ゲーティング欠損に対するプロドラッグの影響によって実証されているように、薬剤の抗渇望潜在能力は、消失/復元パラダイムを使用して実証することができる。本実施例において、ラットには、ラットの肩甲骨の僅か後方に固定した外部入口を有する留置頸静脈カテーテルを移植した。チューブ類を使用して、コカインのシリンジを留置カテーテルの外部入口と連結する。次に、ラットを標準的なオペラントチャンバ(Med Associates)に入れ、コカイン注入(0.5mg/kg/200μL、静脈内)のためにレバーを押すことを可能にする。挙動が安定すると、ラットには、少なくとも11回の2時間自己コカイン投与セッションを可能にする。その後、レバー押しを消失させるために、コカイン溶液を食塩水に代える。反応が、4回の毎日セッションのうち3回で10回以下のレバー押し/2時間セッションに減少すると、ラットを復元(再発)について試験する。これを行うために、ラットをオペラントチャンバに入れ、ビヒクル又はシステイン/シスチンプロドラッグ(1〜60mg/kg、経口;N=2〜17匹)を投与する。その後、次にラットにはコカインの注射(10mg/kg、腹腔内)を受けさせる。次に反応を120分間評価する。図11に表されているデータは、N−アセチルシステイン(腹腔内)が、コカイン誘導復元に有意な低減を生じるのに30及び60mg/kgの用量で有効であることを示す(腹腔内;*は0NACで処置したラットに対して対応して有意な減少を示す、FisherLSD)。図12は、N−アセチルシステインが経口的に与えられたとき有効性が低いことを実証する。更に、1mg/kgの化合物5a−b(スキーム1)の投与は、コカイン誘導復元をブロックするのに十分であり、この効果は、30mg/kgのNACと同等であった(*は0NACで処置したラットに対して対応して有意な減少を示す、Fisher LSD)。] 図11 図12 実施例 [0177] 本発明は上記に概説された多様な例示的実施態様と共に記載されてきたが、既知又は現在予期されない若しくはされ得ない、多様な代替案、変更、変形、改善及び/又は実質的等価物は、少なくとも当業者には明白となりうる。したがって、上記に記載された本発明の例示的実施態様は、例示的であり、限定的ではないことが意図される。多様な変更を本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行うことができる。本明細書で引用された全ての出版物、特許及び特許出願は、全ての目的においてその全体が参照として本明細書に組み込まれる。]
权利要求:
請求項1 下記構造:〔ここで、R1及びR2は、OH、=O又は分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルコキシル基から独立して選択されるが、但し、=Oが選択される場合、形成されたカルボニル基に隣接する窒素原子は、Hを有し、単一結合は、隣接する窒素を前記カルボニル基に結合し;R3は、H、分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルキル、ニトロベンゼンスルホニル、トリチル、アリールチオ、アリール、アルキルチオ、アシル、ベンゾイル、チオアシル、チオベンゾイル又はベンジル基であり;そしてR4は、天然L−アミノ酸のcys、gly、phe、pro、val、ser、arg、asp、asn、glu、gln、ala、his、ile、leu、lys、met、thr、trp、tyr又はそれらのD−異性体の側鎖基から選択されるが、ただし、R4が天然L−アミノ酸のglyの側鎖基である場合、R1及びR2は、両方とも=Oと選択されることはない〕を有するシステインプロドラッグ、或いは下記構造:〔ここで、R1、R2、R5及びR6は、OH、=O又は分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルコキシル基から独立して選択されるが、但し、=Oが選択される場合、形成されたカルボニル基に隣接する窒素原子は、Hを有し、単一結合は、隣接する窒素を前記カルボニル基に結合し;そしてR4及びR7は、天然L−アミノ酸のcys、gly、phe、pro、val、ser、arg、asp、asn、glu、gln、ala、his、ile、leu、lys、met、thr、trp、tyr又はそれらのD−異性体の側鎖基から選択されるが、ただし、R4及びR7が両方とも天然L−アミノ酸のglyの側鎖基である場合、R1、R2、R5及びR6は、全て=Oと選択されることはない〕を有する前記プロドラッグのシスチン二量体。 請求項2 前記システインプロドラッグが、下記構造:を有する、請求項1記載のシステインプロドラッグ。 請求項3 前記システインプロドラッグが、下記構造:を有するシスチン二量体の形態である、請求項1記載のシステインプロドラッグ。 請求項4 シスチン二量体の形態の前記システインプロドラッグが、同一のR4及びR7基を含む、請求項1記載のシステインプロドラッグ。 請求項5 シスチン二量体の形態の前記システインプロドラッグが、非同一のR4及びR7基を含む、請求項1記載のシステインプロドラッグ。 請求項6 前記システインプロドラッグ又はそのシスチン二量体が、cysである少なくとも1つのR4及びR7基を含み、前記cysが、分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルキル、ニトロベンゼンスルホニル、トリチル、アリールチオ、アリール、アルキルチオ、アシル、ベンゾイル、チオアシル、チオベンゾイル又はベンジル基で更に保護されている、請求項1記載のシステインプロドラッグ。 請求項7 被験者において統合失調症を低減する方法であって、請求項1〜6のいずれか1項記載のシステインプロドラッグ又はそのシスチン二量体の有効量を前記被験者に投与し、それによって統合失調症が前記被験者において低減されることを含む方法。 請求項8 前記被験者に投与する工程が経口送達により達成される、請求項7記載の方法。 請求項9 請求項1〜6のいずれか1項記載のシステインプロドラッグ又はそのシスチン二量体と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。 請求項10 被験者において統合失調症を低減する医薬組成物の製造のための、請求項1〜6のいずれか1項記載のシステインプロドラッグ又はそのシスチン二量体の使用。 請求項11 被験者において薬物渇望又は薬物使用を低減する方法であって、請求項1〜6のいずれか1項記載のシステインプロドラッグ又はそのシスチン二量体の有効量を前記被験者に投与し、それによって薬物渇望が前記被験者において低減されることを含む方法。 請求項12 前記被験者に投与する工程が経口送達により達成される、請求項11記載の方法。 請求項13 被験者において薬物渇望又は薬物使用を低減する医薬組成物の製造のための、請求項1〜6のいずれか1項記載のシステインプロドラッグ又はそのシスチン二量体の使用。 請求項14 下記構造:を有する保護システイン類似体又は下記構造:を有する前記保護システイン類似体のシスチン二量体〔ここでR1〜R6は、分岐鎖若しくは直鎖C1〜C5アルキル、フェニル又はベンジル基から独立して選択される〕。 請求項15 前記保護システイン類似体が、下記構造:を有する、請求項14記載の保護システイン類似体。 請求項16 前記保護ステイン類似体が、下記構造:を有するシスチン二量体の形態である、請求項14記載の保護システイン類似体。 請求項17 被験者において統合失調症を低減する方法であって、請求項14〜16のいずれか1項記載の保護システイン類似体又はそのシスチン二量体の有効量を前記被験者に投与し、それによって統合失調症が前記被験者において低減されることを含む方法。 請求項18 前記被験者に投与する工程が経口送達により達成される、請求項17記載の方法。 請求項19 請求項14〜16のいずれか1項記載の保護システイン類似体又はそのシスチン二量体と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。 請求項20 被験者において統合失調症を低減する医薬組成物の製造のための、請求項14〜16のいずれか1項記載の保護システイン類似体又はそのシスチン二量体の使用。 請求項21 被験者において薬物渇望又は薬物使用を低減する医薬組成物の製造のための、請求項14〜16のいずれか1項記載の保護システイン類似体又はそのシスチン二量体の使用。
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